食遊記ミャンマー編


シャン高原にあるインレー湖は避暑地としても有名。朝や夜は冷えるのでジャケットが必要。北岸にあるニャウンシュエ村には外国人の泊まれるホテルやレストランなどがある。
一日ボートツアーに参加すると、湖の上に水上高床式を作って住んでいるインター族の人々の生活が見える。彼らは銀細工や織物や葉巻作りなどをして生計をたてている。
あちらこちらに水草が通路のように浮かんでいるが、その上でトマトなどの野菜の栽培もされているから驚きだ。


インレー湖での漁師、両手が使えるように片足を使いながらこぐ。大きな網を水中に落とし、
たまたま囲われた魚をモリでつくというのんびりした漁法。
高床式水上住居では移動は船になる。子供のころから船に乗って慣れていく。
水草の上にはトマトやインゲン豆などが水耕栽培されている。近年農薬の使い過ぎで湖の汚染が心配されている。
水上の作物は船で収穫されて、そのまま船で市場に運ばれる。
トマトは首都へも運ばれ、ミャンマーの8割をここインレー湖で作っているらしい。
一見蛇のようにグロテスクに見えるが、独特の方法で開いて干した魚。
インレー湖で朝にとれた魚を販売する女性達。近年農薬の水質汚染が問題となり、魚への影響も心配だ。 小魚を塩を合わせて干したもの。スープの材料などに使われる。いわばだし汁用
市場で薬を売る人。中国からの安い偽物も入っているらしい。
売っているひともよく分かっていないようであまり買いたくない。
豆腐と揚げ豆腐。黄色い豆を使うので黄色い。沖縄の島豆腐のように少し硬いので調理にも使える。
味の素が量り売りで売られている。他の東南アジアの国と同じで、この国でも料理に多用する。 バナナの芽は薄く刻んでサラダや付け合わせにつかう。筍の芽のようにサクサクして美味しい。
水上村の織物工場を見学する。ハスの繊維を使った織物なども自家生産している。 水上の製鉄工房。ナイフをハンマーで叩いて作る。重労働だ。
葉巻工場。丸めた葉に刻んだタバコを詰め込む。アニス風味や、バナナや蜂蜜などのフレーバーがついている。 銀細工の工房。細かいパーツを組み合わせて魚の銀細工なども作っていた。手先が器用でないと作れない。
インデインは千を超える仏塔が立ち並ぶ。観光客も少なくとても静かな場所だった。
森に覆われ壊れかけた仏塔がカンボジアのアンコールワットを彷彿とさせる。
数えきれないほどの仏塔の先端についている鈴が風になびいて美しいハーモニーを奏でていた。
水上寺院ファウンドーウー・パヤーは多くの参拝者が船で訪れる。10月には伝説の聖なる鳥を模した船が出航する。。 寺院の中には4体の像が祭られ、多くの参拝者が金箔を貼っていた。
もともと仏像の形をしていたが、金箔のはりすぎで丸くなってしまったらしい。
仕事を終えて帰る漁師。山に囲まれた湖の夕焼けも美しい。 名物料理の魚ごはんを食べる。ごはんにほぐした魚肉がまざっている。魚のおじやのような味がした。
ニャウンシュエ村から10kmほど西へ行った温泉のあるカウンダイン村をたずねた。
日中は乾燥しているので、様々な食物が干されていた。写真はひまわりの種を干している人。
おからの団子をまな板の上で木の板を使って平らにしている。この後干されて揚げせんべいとなる。
豆乳をゆでている。あちこちの家にこのような大きな窯があり、穀物を煎ったり、豆乳をゆでたりしていた。 茹でた豆乳を板状にして干している。いわば湯葉みたいなもの。これも油で揚げて食べる。


ニャウンシュエ農業研修センター訪問

ニャウンシュエ村とカウンダインの途中にある、「NPO地球市民の会」が支援している農業センターを訪ねた。
道路ぞうに日本とミャンマーの国旗がついた看板がある。
道路沿いにはショップと精米所がある。精米所にはトラクターで毎日地域の農民が精米に来る。
残った米の殻やヌカは農場の土壌改良や豚のエサとして循環利用される。
ショップには研修センターで作られた野菜や手織物、ヤーコン茶やジャムなどが売られている。
ぜひ立ち寄って支援のために買ってほしい。道沿いにあるので、外国人客もぼちぼち来るらしい。
センター内では有機農法で作られた野菜が青々と育っている。技術も高い。
様々な日本の専門家が技術指導を行い、長年土壌改良も行ってここまで育つようになったらしい。
農場には農業を学ぶ教室や生徒が泊まる宿舎もある。
ミャンマー人の高校生が十数名寄宿しながら勉強しているらしい。
家畜は有機鶏卵をとるための鶏や黒豚などが飼われている。まさに理想的な複合型農業だ。