食遊記2007中東編


タブリーズ 中近東最大級のバザール、交易の要所


ウルミエから東へ4時間、ウルミエ塩湖を通り過ぎ、タブリーズへ。
13世紀にモンゴルのイル・ハン朝の元で最盛期を迎えたこの街は古くから交易の街として栄えてきました。バザールを訪れたマルコポーロも、高価な宝石や貴金属、香辛料の数に驚嘆したと伝えられます。今でもそれは変わりません。夕方には女性達がショッピングに溢れます。最近は中国などの商品も多くなってきました。誰がこの国を貧しいとか独裁とか自由が無いとか言うのでしょうか。
1000年以上の歴史を持つこのバザールに7000もの店がひしめき合って、その中には学校、モスク、広場もあり、まるで一つの街です。青空市場では他国にも大きなものがありますが、ここのバザールは屋根付きアーケードで建物になっています。砂漠の砂嵐や日中の強い日差しから防衛するための工夫でしょう。
 またここにはアゼルバイジャンに近いとあって、そこの民俗学、考古学に関するものを集めた珍しいアゼルバイジャン博物館があります。山と羊と遊牧民以外どんな国か想像もつきませんね。ムスリムの国では金曜が祝日です。博物館入場料が無料でした。たとえ払っても20円〜40円くらいですが。ちなみにテヘランの中近東でも一級レベルの博物館でも入場料30円でした。国がこども、国民皆が来れる値段を設定してくれています。

 15世紀にたてられたマスジェテ寺院。手前の像はここの有名な詩人ハガーニーらしい。イランは多くの詩人が生まれた。 マスジェテ寺院は通称ブルーモスクと言われる。たび重なる地震で半分以上が崩れ落ちた。今も修復がが続く。
アゼルバイジャン博物館。珍しいアゼルバイジャンの資料がある。入り口はペルシアでよく見かける羊の像。山岳地帯では最も大切な家畜。 博物館の庭は改装中でした。庭にあった石造、何か日本のおじぞうさんを思い出す。いつ完成するかはエンシャーアッラー(神のみぞ知る)。
1000年以上前からあるバザール。現在の建物は15世紀に作られた。縦と横との道が交わる4つ辻はドーム型になっており広々している。 扉の向こうは商人の部屋や商品を保存する倉庫になっている。
貴金属が並ぶ道。昔からアラビア商人達は豊かであった。夕方になると女性達がウインドショッピングに集まってくる 砂糖のかたまり。くずしてチャイのときになめる溶け難い。
おもちゃ屋、何か薄明かりに照らされた感じが日本の縁日の屋台を思い起こさせる。 バザールの中のモスク。バザールの中にはハマム(蒸し温泉)や学校もある。一つの街のよう
バザールでおチャイを売りながら歩いているおじさん。特に絨毯の商談など重要な買い物をチャイを飲みながらゆっくり行う。 バザールの北の入り口。まるでシェルターのよう。砂漠の熱風や砂嵐から身と商品を守るまさにシェルターだったのだろう。日中でも中はひんやりしている。