オランダ・アムステルダム

 風車の似合うオランダの国際都市アムステルダムに3日滞在、北のベニスと呼ばれるくらい水路が広がるの美しい町並みが続く。そして夜になるとピンク色に輝く”飾り窓”窓ガラスの向こうに水着姿のおねえちゃんが道行く人に視線を投げかける。道行く人々はそれを物色しながらあるく。後の行動は交渉次第。カーテンがかかっている部屋は”使用中”。街にはマリファナの香りが立ち込める合法のコーヒーショップ、不思議な都市だ。

 

 左、オランダではサーディンを軽食として良く食べる。街の中心にあるサーディンスタンド、パンにサンドして出してくれる。

 右、日本にもオランダ商人によって持ち込まれたコロッケの原型”クロケット”外はカリカリ、中はとろけるようなクリーム状のポテトクリーム。こんなに美味しいコロッケはまずない。ふわふわのパン・ブローチェに挟んで、マスタードをたっぷりつけて食べるとさらにGOOD。日本の新聞にも紹介された、オランダの有名なvon・ dobeenコロッケ専門店にて。
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 左、日本の雑誌でも紹介された、CoffeeShop、コーヒーやビールも出すが、マリファナを吸いながらまったりするところ。葉と花を感想させたマリファナ(別名キャナビー)と樹脂から取れるハシシがあり、産地もモロッコ産、アフガニスタン産、オランダ産などがある。値段は違いがあるが。安いもので3〜5g15ユーロ。
ケミカルなどの”ハードドラッグ禁止”と入り口に書いてあるところがすばらしい。
 オランダは1970年代、国際港であるがゆえか、各地に350件以上の非合法マリファナカフェがあったらしい。それを政府が許可制にして、150までに減らしたらしい。売春宿も承認制で合法化されている。政府の英断を評価したい。だからであるが、アムステルダムでは麻薬や売春の退廃的な雰囲気やマフィアなどの危険な雰囲気は感じない。そういう危険なにおいのする地域は途上国を中心に各国にあった。
 右写真、各種マリファナ食品、チョコレートやキャンデー、ビール、色々ある。これらはいわゆる麻薬効果は無い、健康食品の一つとして扱われる。効果のある葉っぱが沢山入ったクッキーもあるが、一枚5ユーロと少し高い。
 市の中心マリファナ・ミュージアムの近くにあるMarifana Callege、世界でも始めての合法的マリファナ啓蒙機関。自由に入り、資料を閲覧できる。アドバイザーもいる。マリファナの使い方、栽培法、長所、短所などを科学的に紹介している。日本人の感覚からすると信じられないが、オランダではこうなのである。我々の価値観でおかしいなどとは絶対に言えない。
 左、マリファナ料理本、何種類かある。クッキーやスパゲッティー、インドの伝統的なマリファナドリンクや、家庭医学にもとずいた飲み物の作り方まで。よく出版したものである。メニューをいくつか書き留めたので紹介したいが、日本では作ることができないのでしょうがない。食品にする利点は、自分に必要な量を調整できるとか、ゆっくり効果が出てきて、持続時間も長いとからしい。
オランダは国際港として、多くの移民を受け入れ、ナチの時代も多くのユダヤ人をかくまった。「アンネの日記」にあるアンネの家や回転式戸棚は今も保存され博物館になっている。 各国にユダヤ人街があり、シナゴーク(ユダヤ協会)を開放したり、博物館を作ったりしているところがあるが、オランダのユダヤ博物館の展示は特にすばらしかった。左写真、ユダヤ料理の紹介、定期的に料理教室もやっているようだ。
 右写真、博物館の食堂では全てユダヤ料理、肉類は無いが”ファラフェル(ガルバンソ豆で作ったミンチボール)”や”フムス(ガルバンソ豆のクリーム)”などがある。同席したユダヤ人の夫婦にユダヤ料理を色々教わるが未知の部分が多い。彼らも家や国によって食習慣はかなり異なり、把握はしきれないと言う。ユダヤ料理本を見た限り、魚、肉料理、ワインなど食材の種類は豊富なように感じた。
 オランダのビールと言えば世界的に有名なハイネケン、市内の北にビール工場があり、個人で行っても見学ができる。ここは他のビール工場とはちょっと違い、アトラクションに力を入れている、ビールアミューズメントセンターと言った方がいい。3Dシュミレーションやコンピューターでのクイズ、写真メール送信など、現代の技術で工夫を凝らしている。あまり学術的ではない。ビールが3杯飲めて、最後にグラスがもらえる入場料は10ユーロと高い。
 右写真:オランダで美味しい料理のトップに入るインドネシア料理。旧宗主国であっただけにインドネシアの移民も多い。そして食文化も同時に入ってきた。このように、惣菜屋で持ち帰りができる店もある。オランダの中華街にはタイ、インドネシア、日本料理など各国アジア料理も集まる。


スカンセン

アムステルダムより日帰りで自転車で行ける民族村。昔ながらの風車や街並みが残る。チーズ作りの実演や、木彫小屋、手工芸品販売などがある。

風車と土地 
 オランダはネーデルラントともよばれるが、ネーデルラントとは低い土地の意味で、その名のとおりオランダは低地の国である。国土のうち陸地のおよそ半分は海面下にある。西部のほとんどは海面より低く、粘土と泥炭の土壌におおわれ、運河や川や入り江があちこちにある。東部は海面より高く、なだらかな起伏をともなった平地である。標高が50mをこえる土地はほとんどない。陸地の大部分では農業をおこなっている。森や荒野はわずかしかない。Microsoft(R) Encarta(R) 引用
よって、水路を造り、ダムを造り、風車によって水をかきださなくてはならなかった。アムステルダムは名前のとおり、アムス地方にダムを作ることによってできた町。治水技術は日本と同じく昔から進んでいた。空港が水面より下にあることが驚き。温暖化で水面が上昇すると、バングラディッシュ共に最も水没する可能性の高い街と言われている。


 オランダ人は、中世以来、国土の大半を占める低湿地の排水や粉挽きに風車を利用してきた。19世紀までには、約9000もの風車がつくられた。現在も、アムステルダム近郊のようにオランダ各地に風車がのこっているが、その多くは観光用で、実際に利用されているものはほとんどない。主食である小麦を年中挽くのにも重要な役割を果たしたと思われる。現在は近代的な風力発電の風車が見られる。
 右写真、チーズと言えばフランスやスイスを思い浮かべるが、オランダも畜産国、いいチーズを沢山作っている。ゴーダチーズやエダムチーズなどはここが特産。それらの村はアムスから日帰りで行ける距離にある。ヨーロッパでは特産品の呼称制度が厳重に守られているのがすばらしい。フランス本土でゴーダチーズは作れないし、フランス・シャンパーニュ地方以外で作ったシャンパンはありえない。尊重しあっている。


食文化解説

朝食はシリアル、パン、チーズ、薄切りのハム、果物のジュース、コーヒー、紅茶などが一般的。パンでは数種類の穀物をつかったものや黒パンがこのまれる。子供をはじめ、たいていの人が朝食や昼食のパンをあまくして食べるのがすきで、チョコレートスプリンクル(粒状チョコレート)やチョコレートスプレッドなどに人気がある。温かいシリアルを朝食にとる子供も多い。クレンテンブローデンKrentenbrooden(レーズンロール)も人気がある。昼食では多くの人がオープンサンドやクロケットkroket(ひき肉とホワイトソースのコロッケ)を食べる。おやつで人気があるのはフライドポテト(ケチャップではなくマヨネーズをつけて食べる)、ストロープワフェルスstroopwafels(シロップをかけたワッフル)、ポフェルチェスpoffertjes(タコ焼きの形に似た小さなパンケーキ)など。

メインの食事は夕食であることが多い。代表的な料理はニシン、燻製(くんせい)にしたウナギ、エンドウマメのスープ、フトスポットhutspot(ニンジン、タマネギ、ジャガイモの煮込み)など。オランダはペストリーでも有名である。大都市のレストランではさまざまな料理をたのしむことができ、インドネシア料理もオランダを代表する料理として定着している。

Microsoft(R) Encarta(R)引用。