アルゼンチン北部、サルタ地方

 アルゼンチン北部は、伝統料理のメッカです。パラグアイ系グアラニー族のトウモロコシを使った料理やアルゼンチンの肉料理などが組み合わさって独特の料理が生まれました。ブエノスアイレスでは殆ど食べられないようなシチュー料理もいくつかあります。
 また、サルタはガウチョ(アルゼンチン版カウボーイ)の本場でもあります。ガウチョのアルゼンチン、フォルクローレ音楽と踊り、アルゼンチン・サンバやチャカレーラなどが毎晩演奏されます。ガウチョの祭りともいえる、グェメス記念日には各地から5000ものガウチョと馬が集まりパレードをしました。
 ブエノスアイレスには無い、洗練されてはいないが、どこかワイルドで暖かい、独特の雰囲気がサルタにはあります。

サルタ州にはいくつも伝統料理を食べさしてくれる店がある。軽食の代表はエンパナーダ・サルテーニャ、ただサルテーニャというだけで分かる。ひき肉とジャガイモが入っている。ただ、これがボリビアにも渡り、より中がジューシーになり美味しくなったので、もはやサルテーニャの座はボリビアに奪われている。
 写真右、カルボナーダ、野菜の煮込みシチュー。カボチャが沢山入って煮とろけてそれが味をつけている。アルゼンチンでは少ないスープ料理の一つ。
TREN ALAS NUVES(雲の上の列車)。世界一高い4453mまで一気に上り詰める列車。世界的にも有名で、土曜にしか出ないのでチケットが手に入りにくい。2000m近くの高度さを登るため、軽い高山病にかかる人もいる。列車の中では高山病予防のためにマテ茶が売られている。著者はこれを毎日飲んでいたためか、全く問題がなかった。
 写真右、”LOCRO”大きい粒のトモロコシロコトを使ったシチュー。豆も入っている、野菜類も溶けており非常に美味。上の写真共に駅前のサルタ料理の老舗”viejo estacion”にて。生演奏と踊りと料理で4$くらいと庶民的値段。
左、ガウチョの行進、森の中を切り分けて進むために足のガードがついているのが特徴、ガウチョとはスペイン人と先住民族の混血を意味した。彼らは独立戦争のとき、まっさきに駆りだされ勇猛果敢に戦った。サルタでは、ガウチョであることを誇りにしている。実際、牛追いで生活している者は少ないが、各農家に一頭は馬がいて、子供のときから乗り方を教わるらしい。
右、サルタ南部のカファヤテのワイン、Torrontes、薄く、水のようなリースリングワインといった感じ。やはり、メンドーサに比べると弱く感じる。