大島には伝統的なくさやの店が5つくらいある。船の発着港の岡田港の土産物屋でも買うことができる。
くさやの発祥は新島説が有力だが、人口や生産量では大島も負けていない。
岡田港ではさざえやハマグリの焼き立てを食べれる屋台も出ていた。それらを肴にお酒を立ち飲みでやるのもおつなもの。 | 港の土産物屋の前に、行商に現れたおばあちゃん。くさや工場の人なのだろうか?くさやをバラで売っている。土産物屋より数割安い。産地直送的な感じがよい。 |
くさや研究会でもあるくさやの老舗藤文商店の加工場。このときは丁度漁が無かったので、くさや作りは行われていなかった。漬け込むときはくさや汁が地下の貯蔵庫からひきあげられる。すでにここのくさや液は100年を越しているらしい。ここの主人はかつて三原山の噴火があったとき、退去命令が出たにもかかわらず、くさや液を守るため引き換えしたという武勇伝がある。くさや液はくさや屋の命なのである。 | 風速乾燥気、以前のように天日で乾燥することは、天気に左右されるのでなくなってきた。かつて天日乾燥しかできなかった時代に、ここの先代は大漁時に魚を船一艘買いしたはいいが、毎日雨が降り続き、全て駄目にした話があるとか。 |
大島のスーパーマーケットには何処でもくさやコーナーが設置されている。島の外から来た人は、一歩踏み入れると何か特殊な臭いがしてくるのに気づくだろう。島の人たちは慣れているので気にもしない。東京でもこんなスーパーがあったらいいのだが。 近年東京に出されるものは真空パックで臭いも漏れない。焼いてビンに詰めたくさやは初心者にお薦め。 |
大島と言えば椿(つばき)。春先には椿祭りが行われている。 その種からは高品質の油がとれることも知られている。オイルだけではなく、石鹸やシャンプーなどの名産品も作られている。 |
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基本データ
T大島と東京
大島 おおしま 東京の南約120kmに位置する島。伊豆諸島の中でもっとも大きく、伊豆大島ともいわれる。東京都大島支庁大島町に属する。面積は91.06km2。人口は9470人(2000年)。
II 地形
島の東側は断崖(だんがい)で海におちこみ、平地が開ける西側が島の中心集落となっている。中央部には島の最高峰で、世界三大流動性火山として知られる三原山がそびえ、周辺に外輪山や寄生火山がみられる。三原山の噴火は古くから御神火とよばれ、神聖視されてきた。昭和期以降では、1938(昭和13)〜40年、50〜51年、57年、86年に噴火している。86年の噴火の際には、1カ月にわたり全島民が島外に避難するという前例のない事態となった。現在では遊歩道が整備され、たび重なる噴火による巨大な溶岩流の跡や噴出物がみられ、最大の観光資源となっている。
III 産業と観光
市街地は西部の元町港を中心に広がり、海岸沿いの各集落をむすぶ都道大島循環線は島民の動脈路となる。花卉(かき)やキヌサヤエンドウなどの農業、貝や藻類などの漁業のほか、椿油(つばきあぶら)や椿細工、くさやの加工業が盛んである。
南東の漁港波浮港(はぶみなと)は野口雨情の「磯の鵜(う)の鳥ゃ、日暮れにゃ帰る」の歌で知られる。早春の椿まつりのほか、近年はトライアスロン、マリンスポーツなどの人気も高い。観光客数は伊豆諸島中もっとも多い。泉津地区の桜株は国の特別天然記念物に、シイノキ山のシイノキ群落、大島海浜植物群落(→
海浜植物)は国の天然記念物に指定されている。富士箱根伊豆国立公園に属する。東京から定期船が運航するほか、熱海、伊東、稲取など伊豆半島方面ともむすばれている。東京からの所要時間は約7時間半。羽田空港から定期便が運航している。所要時間は40分。
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