ミンダナオ島 コタバト市

イスラム教徒の多いミンダナオ島では、キリスト教系フィリピン政府の迫害と経済的侵略に対して、反政府勢力闘争が続いてきた。
特にコタバトから西では爆弾テロが最近まで頻発に起こっていたらしい。
現在は落ち着いて見えるが、治安は他に比べて悪いらしい。
日本大使館からは爆弾テロの可能性のある、市場やショッピングモール街には近寄らないように注意が出ているが、私の調べているところはだいたい市場やマーケットやショッピングモール街の食品売り場か食堂である。行かないと仕事にならない。
今回はJICAと開発コンサル会社の紹介で、現地のスタッフに案内してもらったので、非常に安心でした。
観光資源も特に無く、治安も悪いために、日本人観光客どころか、マニラ人もあまり来ません。

コタバト市のパーラム港
朝早くに魚が上がり上の市場に運ばれる
静かな漁村
海は非常に美しい。砂浜のビーチもあるという。
漁業くらいしか産業が無く、人々の暮らしはやはりまずしい。
パーラム村の市場にて

干し魚は対岸の島などで漁民が塩をして干したシンプルなもの。
多分道端などで干している魚もある。ハエもたかっているし。
パックされてマニラのスーパーなどで販売されるとこれが4倍ほどの値段になる。
コタバトはエビやカニでも有名。
生きたままダンボール箱に詰められて外に出される。
マレーシアなど国外に輸出されているのもあるらしい。
コタバトの市場で見つけた、米発酵の魚”ピナパヤ”
日本で言うといわゆるフナ寿司。ダバオ市内の市場では見なかったので、ここらの村で作っているのではないか。中国あたりからインドネシア経由で成れ寿司の文化が伝わったと考えられる。
地元では安くはない。買って、焼いて食べてみた。
麹をたてずに自然発酵の割にはあまり酸の味がきつすぎず、身はチーズのように濃厚であった。
コタバトでも若い人は食べなくなっているらしい。
市場での甘いお菓子売り場。
キャッサバや紫芋”UBE”を使った伝統的なものが多い。
工業的に作られたスナック菓子よりもこっちのほうがよっぽどいい。
最近はサリサリ”雑貨屋”で子供達がスナック菓子とコーラに依存している。

フィリピンカキ氷”HALOHALO”
暑いときはこれにかぎる。よくかき混ぜて食べる。
ミックスするという意味があるらし。沖縄の”チャンプルー文化”というようにフィリピンでも”ハロハロ文化”と言うらしい。
マレーシアに同じようなカキ氷があり、2次大戦中に日本軍が持ち込んだと言われている。たぶんこれもそうであろう。

フィリピンということで忘れていたが、ミンダナオはイスラム教徒の島である。一日5回モスクから流れてくるコーランを聞くと思い出す。

サリサリ前の猫、漁村らしく猫が多い。食料が少ないのか日本の野良猫のように太っていない。栄養失調気味。
埠頭で出会った地元の子供達。泳いだりバスケットをしたり。埠頭にバスケットコートが備え付けられている。フィリピンはどんなに貧しい村でもバスケットコートと広場があり子供達があふれているのがすばらしいと思う。
サリサリ(雑貨屋)のカウンターで寝るのら猫。
店の主人も、客も別に気にしない。ゆったりした村の一コマ
ミンダナオ伝統料理の1つ”キニラウ”
魚を小ぶりのライム”カラマンシー”でしめてミルクを少し入れて作るマリネ。
さらに食べるときにつけあわせのカラマンシーを絞って食べる。

他にはムスリム料理として、ココナッツを使った魚や鶏のカレー、ヤギ肉もよく食べるらしい。