台南

台湾で一番最初に発見された場所なので、古い史跡や町が残る。台湾の京都と言うと少し大げさかもしれないが。古い町と古い寺があるとそこには老舗の料理店が必ずある。台南では古都ならではの料理もあるので食べ歩きが楽しい。城壁が築かれ発展してきた城下町安平も含めて一日で回れる広さ。


1653年にオランダが占領しプロビンシア城を作った。その後、鄭成功により追い出される。今での鄭成功(下参照)は国民的人気がある。日本人観光客も多いが、それ以上に台湾人観光客でごったがえしていた。 城は幾度と崩されたが、レンガの門や基台は昔のまま。
廟や寺などの周りには昔ながらの老舗の料理屋がある。中国本土では営業2,3百年などもあるが、台湾では営業50年でも充分長い。こういう長く愛された老舗は味もまず間違いなく美味しい。 台湾の古い町に行けばあちこちにこのような廟が見つかる。孔子や海の神、三国志の関羽などご利益がありそうなもの様々な人を崇める。ある意味日本的。
仙草ジュース。黒く粘性がある。砂糖が沢山入っているので甘い。ほんのり苦味が。
ゼラチン質が高まると硬いゼリーになる。
台南名物の担仔麺。屋台でも店でも小さな器で出てきて一杯200円程度。小腹のすいた時などにさっと食べれるので良い。肉味噌の上に一匹乗った海老がアクセント。透明スープだが味がしっかり出ている。
老舗の金得春巻き。揚げない、小麦粉の皮で包んだ大型の春巻き。メキシコのタコスのような感じ。砂糖を入れてくれたので甘い。砂糖は無い方がいいかも。 おとなりの富盛号の碗果。海老や肉などを米粉のプディングで包んで蒸したものにソースをかけたもの。机には食べ方も書いてった。日本人にはちょっと不思議な食べ物。台湾人はこういうプリプリ系の食感がすきなのか。
オランダ人によってかつて作られた安平の古城跡。今ではガジュマロなどの熱帯植物に覆われている。つわものどもが夢の跡といった感じかな。 かつてはゼーランディア城と呼ばれ、海上の戦略と交易上重要な位置にあったため、城下町も発展した。現在は城下町は土産屋などが軒をつらねる。
カルメラ焼きのようなお菓子。それほど甘くは無い。中は空洞になっており、サクサクして美味しい。 廟の前でワックスアップルを売るおじさん。塔を占拠している。皮ごと食べるフルーツのためか有機という文字があるが、本当かどうかは定かではない。

鄭成功 ていせいこう 
1624〜62 中国、明の滅亡後、南方のアモイや台湾島によって明復興運動の中心となった武将。長崎平戸で父の鄭芝竜と日本人の母との間に生まれ、7歳のとき中国にわたった。福建に本拠をおく海上貿易商人だった父は明の高官でもあり、南京の太学(たいがく)でまなんだ鄭成功は、清軍におわれて南下してきた明の遺臣らが擁立し、唐王隆武帝と称した朱聿鍵(しゅいつけん)にしたがい、明の皇族の姓である「朱」をあたえられた。彼が国の姓をたまわったという意味で国姓爺(こくせんや)とよばれるのは、このためである。

その後、明復興に見切りをつけた父芝竜は清に降伏したが、鄭成功は水軍をひきいてアモイ、金門一帯を支配下におき、そこを本拠地に抗清復明の戦いをつづけた。1658年に南京を攻撃して敗北するが、61年には当時オランダの植民地となっていた台湾に進撃、オランダ勢力を一掃して新たな根拠地とした。しかしその直後、南進計画をすすめようとしていた矢先に39歳で病死した。

鄭成功は今日の中国で、漢人の民族的英雄として人気があるだけでなく、日本でも江戸時代に近松門左衛門が浄瑠璃「国性爺合戦」(近松が姓を性に書きかえた)を書いて人気を博して以後、小説などの題材にもよくとりあげられている。

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