台北 近代化と喧騒と屋台の町


台湾はとにかく便利な町だ。地下鉄で観光地のほとんどが回れる。今はJRのSUICAのような電子カードがあり、地下鉄もバスもカードをかざすだけで乗れる。中国のように小銭を用意して窓口に並ぶ必要が無いのだ。町のあちこちにも地図やメトロの標識がある。はっきりいって日本と間違うくらいに、不自由なく旅行ができる。

哈日杏子さんと台北で出会う
哈日(ハーリー)族という言葉は今の若い台湾人の誰もが知っている。日本マニアという意味らしい。その流行語を作り出したのが大の日本好きハーリー杏子さんである。
日本の流行紹介や台湾の屋台本など多くの本を書いている人だ。私も彼女が日本に滞在中電話で話をして、台湾の料理などについて教えてもらったことがあったが、まさか台北で出会えるとは思っていなかった。在台日本大使館関係(台湾では交流協会と呼ぶ)の食事に誘われたときに会って料理の話をじっくり話すことができた。同じ食べ歩きが好き同士、意気投合しました。
彼女の著書GOGO台湾屋台を台湾に持ってきましたが、そこに「さあ、いっしょに太りましょう」と書かれているように、台湾デザートなどは美味しいので太ります。
ハーリー杏子さんのブログ


台湾博物館、建物もギリシア式で格式が高い。日本の上野博物館を彷彿させる。3階建てでそれほど広くはないが、台湾の自然や景色、先住民族など内容は充実している。展示もデジタルを工夫しており近代的。半日くらいは見て回れる。疲れたら裏の二.二.八記念公園で一休み。 先住民族が採取していたとう食品類。芋、ビンロウヤシ、トウモロコシなど。
ビンロウヤシは今でもビンタンという興奮性のある嗜好品として街角で売られている。
台北駅の前の通りと重慶南路1段との交差点の裏に隠れるようにある店。北平田園餡餅粥店。店構えもレトロで、いわゆる隠れ家的店。ビジネスマンなどで常に満席状態。 昼のランチセット300円くらい。粥と小料理、さらに餡餅(日本でいうお焼き)も汁がたっぷり入って最高に美味しい。台北駅前から徒歩5分と立地も良い
植物園の中にある、台湾歴史博物館。美術展示などもある。コーヒーの歴史についての特別展示もあった。日本統治時代の珈琲館の再現もあり手が込んでいる。裏の池が見渡せるカフェもあり、休憩にぜひ。 植物園の中には、それぞえテーマに沿った小さな庭が点在する。温室などもある。変わったオブジェもあり楽しい。上はカエル電話機、ちゃんと使えた。
台北で人気の朝ごはん。ビジネスマンなどは朝に持ち帰りで買っていく。
暖かい豆乳とサンドイッチ、中は卵やハムなどいろんな具があるが、私は乾燥肉粉を挟んだサンドがお気に入り。二つで30元=100円くらい。
最近はスタバーなどのカフェ店も増えてきた。パンにピーナッツバターをつけたトーストなどとのセットがある。左の中国式に比べ値段は倍くらいになる。


北投温泉

台北よりメトロに乗って30分程度で簡単に着く温泉。日本と同じスタイルの温泉もある。水着で入る公共温泉は120円くらいで入れる。温度も42度と日本と変わらない。 河が全て温泉からの温水になっている。足をつけているだけでも気持ちがいい。

坪林 お茶の博物館

市内からメトロ南線で30分の終点、新店駅で降りてバスに乗り換え山道を60分。霧の山の中に坪林はあった。バスは1時間に1本程度なので注意。お茶がシンボルなだけあって、あちこちに急須の置物がある。路沿い全てに御茶屋がある。 まだ新しいお茶の博物館。国立ではなく、お茶の業者が作ったわりには内容が充実している。台湾で最も整備されたお茶の博物館だろう。入場料300円程度。ツアー客が多く、あまり個人で来る人は少ないとか。
博物館の中はお茶の焙煎機が入り口に置かれ、お茶の香りが充満している。なかなか気のきく演出だ。古代の製法、近代の製法、お茶の文化等がミニチュアなどで解説されている。昔の器具なども置かれている。お茶の全てがわかる。残念ながら英語と中国語文しかない。 お茶の試飲と販売所。午前中なので団体客も無く、ゆっくりおしゃべりをしながらお茶を試飲できた。お勧めはやはり坪林特産の包種茶と東方美人。私は75gで1500円のいいランクの東方美人を買った。日本では3〜5倍の値段がつく。
茶仙と呼ばれた陸羽の書いた「茶経」は1300年を過ぎた今でもそれ以上の書は現れていないというほど完璧なものらしい。1から10章のストーリーでお茶の飲み方から器具の使い方から哲学、思想が込められているという。裏手のお茶公園 裏手の丘の上に上るとお茶畑や坪林の里が一望できる。近くにはトレッキングロードもあるらしく、時間があれば一日かけて回ってもいいかもしれない。川沿いの歩道など観光化が進む。お茶のツーリズムが台湾で発展する可能性は高い。


台北お茶と屋台

新宿にも支店があり、中国茶講座などもやっている明山茶業。お茶はいつもここで買っている。台北本店は重慶北路2段と民生西路の重なりあたり。ここの路地の朝陽茶葉公園近辺には伝統的な御茶屋が集まっている。いろいろ見てまわるといいかも。あまりガイドブックにも書かれていない穴場。明山茶業HP 同じく公園前の有記名茶にはお茶の焙煎工場と小さな展示場がある。100年の老舗らしい。茶器や試飲スペースも充実している。私は携帯茶器セットを購入。5000円程度。
お茶を買うポイントは日本語が通じて、時間をかけて試飲と説明をしてくれる。50gなどの少量でも嫌がらずに梱包してくれる。何よりも店員が丁寧で親切なこと。
ハーリー杏子さんのGOGO台湾食堂(まどか出版)にも紹介されている。民生西路沿いの豆花の老舗。甘い豆腐のデザートで非常にヘルシー。小豆や緑等、いろんなトッピングがある。私は毎日食べていました。なぜ日本に無いのか不思議。 同じくGOGO台湾食堂で紹介されている同じ路沿いの四神湯30年の老舗。はと麦やぶたの小腸など4種類の体にいい漢方系の素材が入っている。テーブルの漢方酒を少したらすと香りが増す。