ホンジュラス コパン遺跡

ホンジュラスの西の端、グアテマラとの国境付近に位置する遺跡。かってはグアテマラ領であった。ホンジュラスの首都テグシガルパやサンペドロスーラからもバスが出ているが、グアテマラのチキムラからバスで一時間半、国境を超えて30分ほどで着く。日帰りならば観光用の出国チケットがあり2$くらい。遺跡入場料と食事、バス代など含めて20$をホンジュラスのレンピーラに変えれば充分。チキムラからプエルトバリオス方面に3時間ほど行くとキリグア遺跡がある。ここはコパンと同時期に発展、幾度か戦争をしたこともある。繊細なステラの作り方など、同じような特徴を持つ、ぜひ両方訪れて比較してほしい。

コパン遺跡、特徴的な立像のステラ(石像)、ティカルなどのマヤ遺跡に比べて非常に細工が繊細。石加工技術の高さが伺える。表には神または王の像、裏にはマヤ象形文字が刻まれている。未だ全ては解読されていない。解読されたらマヤの謎とされてきた歴史が明らかになるだろう。かつて多くの歴史が樹皮のコーデックスに書かれたが、スペイン宣教師達に焼かれてしまい、現在はヨーロッパ諸国の博物館に3つ残るのみとなってしまった。
左、マヤ・サッカーの球戯場。ゴムでできたボールを蹴って防具をつけて激しく競ったらしい。輪っかの中にボールを入れると勝負が決まった。遊戯というより神聖な儀式の一環であった。負けたほうの選手、時には勝ったほうの選手が生贄にされた。人身御供を太陽神にささげる重要な儀式としていたマヤ社会では生贄になることは光栄なことと考えられていたらしい。
右、遺跡の修復は今でも続いている。まだ未発見の遺跡も数多く残っている。
左、ユニークな石像、チェチェンイッツアでも同じようなのがあった。マヤ人のユーモアかそれとも美意識か?!

右、王のリリーフ、4面に4人づつ、合計16人の王が描かれている。最後の16代目の王が初代の王と向かい合う形でこのレリーフは簡潔している。最後の王は週末を予期していたのだろうかとも言われている。マヤの世界は何期かにわかれて、崩壊と創造をくりかえすと言われているので世紀末説も生じる。

 ホンジュラスのビール、サルバビーダ(生命の助け)その名のとおり熱い日には命の助けとなる。あっさりしている。
 ブリート、小麦粉で作ったトルティージャに具をはさんだもの、はメキシコ発祥だが各地で食べられている。個人的にはトルティージャの方が好き。他、ホンジュラス料理で特徴的なものはあまり見当たらないが、しいて言えば串焼きなど、肉をグアテマラより良く食べる。チーズのケーキ:ケサディアやクッキー;オハンドラなどお菓子のバラエティーは多い。
ホンジュラス独特の料理はと聞かれるとむずかしい。中米の料理が似通っているからだ。根底にあるのは、マヤ、アステカの食文化、特に洗練されているのがメキシコで、素朴なのがグアテマラ。パナマに行くとまた各国の料理と混ざっていて面白い。くわしくは中米の食文化レポート